◇53mm
Suhrのピックアップは、50mmと53mmの2種類がありますが、トレムバッカーなのかFスペースなのかついて調べてみました。
◇ノーマルハムバッカー
・通常のハムバッカーは、ポールピースの間隔をギブソンタイプの弦間隔に合わせ50mm程度としています。
・通常のハムバッカーをフェンダー系やフロイドローズのギターに載せた際、ポールピースと弦の位置が1弦と6弦がずれてしまいます。これを解消するためににポールピースの間隔を52mm程度に広げたピックアップを、セイモアダンカンではトレムバッカー、ディマジオではFスペースと呼んでいます。
◇トレムパッカー
・ダンカンのトレムバッカーは、ボビンのボールピースから外側の幅(余白部)が、通常のハムバッカーと同じです。そのため、ポールピース間隔が広くなったぶん(2-3mm)、ボビンの幅も2-3mm広くなっています。
・取り付けネジの位置は、通常のハムバッカーと同じですのでねじ孔はそのままでも大丈夫です。ボビンの幅が広いのでエスカッション、またはピックガードを少し削る必要があります。専用のエスカッションも販売されています。
・ピックアップカバーレスなら少し斜めにしてボビンの上側をかわして、エスカッションをコイルの位置にしてやれば、普通のエスカッションでも取り付けることができます。
◇Fスペース
・ディマジオのFスペースはボビンの幅は通常のハムバッカーと同じで、ネジ孔の位置も同じなので、そのまま交換することが出来ます。
・ポールピース間隔が2-3mm広くボビン幅はそのままですので、ボビンの外側の余白(巻き代)が2-3mm狭いことになります。これでは、ワイヤーの巻き数が多い場合、ワイヤーがボビンからはみ出してしまいます。ですので、ディマジオはモデルによっては、ワイヤーを巻くスペースを得るため、ボビンの背(高さ)が高くなっている場合があります。
◇53mm
・Suhrの53mmスペースは、トレムパッカーなのかFスペースなのかですが、ほぼFスペースでした。今回購入したものは、カバー付きでしたが問題なくエスカッションに取り付けることが出来ました。多分、ダンカン以外のメーカーは、ほとんどFスペースなのでは無いかと思います。
・トレムバッカーとFスペース、53mmですが、ワイヤーはポールピースの外側に巻くことになりますので、ポールピース間隔が2-3mm広くなれば、1周で巻く長さも4-6mm長くなります。ですので、ワイヤーの巻き数がノーマルスペースと同じ場合は、直流抵抗値は高くなるようです。