A Different kind of truth

初期ブラウンサウンドはファズなのか?

EVH ELECTRIC GUITAR STRINGS

 ・EVHな弦

 以前、ピートソーンさんの動画で弦は、ピュアニッケルで0.09~0.40のセットが良いとの話がありました。ちょうど弦を交換しようと思ったので、少し調べてみることにしました。

FENDER 150XL

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初期のエディの愛用弦は、フェンダーの150XLでした。この当時のフェンダー弦は、ピュアニッケルだったので、あえてピュアニッケルを選んだ訳では無いようです。ゲージについてもそれほど意識していないようでしたので、0.09~0.40のセットも市販のセットをそのまま使っていただけなのでしょう。ちなみに画像のパッケージは、70年代の恐らくエディが使っていただろうものです。

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ただし、ピュアニッケル弦は巻線がニッケル線、メッキ鋼線の普通のニッケル弦とは全くの別物です。ピュアニッケル弦は、滑らかでウォームなトーンで出力は控えと言われており、これが初期ブラウンサウンドの秘密のひとつなのかもしれません。

・KRAMER 5150

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クレイマーの5150弦。こちらもピュアニッケルでゲージが0.09~0.40とフェンダーの150XLと全く同じです。フェンダーの150XLをコピーしたのでしょう。クレイマー弦は、アーニーボール製のようです。

・ERNIE BALL 5150

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クレイマーの5150弦とほとんど同じアーニーボールの5150弦。1980年代にスターリングボールが提供したサンプルをエディが気に入り、専用弦の契約を結んだと言われています。これが、アーニーボールとエディの関係の始まりでした。その後、アーニーボールと共同でギターを開発する際に、クレイマーブランドをアーニーボールに変更したと思われます。

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アーニーボールの5150弦もピュアニッケルの0.09~0.40ですが、EVHシグネチャーギターに使われていた弦は不明です。現行のAXISの弦は、ニッケル弦の0.09~0.42のようです。ギターの変更、D-tunaの使用、アンプの変更に伴い弦に対する要求が変わっため、どこかのタイミングでニッケル弦の0.09~0.42に変更したのではないかと思われます。

PEAVEY wolfgang

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ピーヴィーのウルフギャング弦は、普通のニッケル弦でゲージが0.09~0.42となっています。やはりアーニーボール期にギターやアンプを変更したことで弦も換えたのでしょう。ハイゲインアンプには、ブライトなトーンのニッケルメッキ弦の方が相性が良かったのでしょう。

・EVH 弦

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こちらもニッケル弦でゲージが0.09~0.42のようです。アンプもギターもEVHブランドに変更していますが、基本的な方向性は変わっていませんので、弦もそのままのようです。こうしてみるとマーシャルアンプと改造ストラトタイプにはピュアニッケル弦、5150等のハイゲインアンプとMMやウルフギャングには普通のニッケル弦の組み合わせが良いように思われます。