A Different kind of truth

初期ブラウンサウンドはファズなのか?

EP11 Tone Bender

 ガレージバンドのテストでは、Van Halenの1枚目のサウンドを得るにはファズを使うのが良いように思われました。Candy Fuzzは、ブリテッシュ系ファズとのことですが、そうなるとそのモデルは何だったのかは気になるところです。

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さて、もう一度改造したファズボックスを見てみましょう。中身はともかく、筐体はトーンベンダーです。少なくとも改造する前(マーシャルを入手する前?)は、歪ませるために使っていたのでしょう。

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ここで簡単にトーンベンダーの歴代モデルを調べてみましょう。

1)MK1

マーク1は、マエストロのファズをベースに極少数のみ生産されていましたが、ジェフベックやミックロンソンが使っていたました。一部にしか人気が無いため、レプリカモデルは多くありません。製造数が非常に少ないため、エディが入手していた可能性は、ほとんど無いでしょう。

 

2)MK2

マーク2は、ジミー・ペイジが使っていたことでとても有名です。一般的にトーンベンダーと言った場合、マーク2を指すことが多いと思います。こちらも製造数が少ないようです。マニアに人気が高いため、高額なレプリカが多いです。製造数は少ないですが、70年台なら入手できた可能性は高いと思われます。ペイジフリークのエディなら、入手していたとしても、不思議ではありません。

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3)MK1.5

マーク1.5は、筐体はマーク2と同じで、ほとんどファズフェイスと同じ回路のモデルで、近年までその存在は知られていませんでした。ビートルズが使っていたようです。こちらも製造数が少ないのでエディが、所有していた可能性は低いと思われます。また、イタリア製のトーンベンダーも同じ回路のようです。イタリア製については製造数が多いようなので、エディ所有の可能性はあるでしょう。人気はあまり無いので、レプリカモデルはほとんどありません。

4)MK3,4

マーク3,4は、さらに新しい回路と新しい筐体で、これまでのモデルに比べると多く製造されたようです。トランジスタは、ゲルマニウムとシリコンがあったようです。ジミー・ペイジ、ジェフベックが使っていましたが、70年代のブリティシュハードロックでは、そこそこ使われていたように思います。マイケルアンソニーの足元にあったトーンべンダージャンボもマーク3,4系になります。マイケルアンソニーが、使う前はエディのものだった可能性も無きにしも非ずでしょう。

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5)Power Boost(Overdriver)

正確にはトーンベンダー系ではありませんが、マーク3,4を大人しくした感じのモデルです。ジェフベックが愛用していたため、ジャズロック系ミュージシャンにも人気が高いです。エディのアイドル、アランホールズワースは、こいつでマーシャルアンプをブーストして極上のサウンドを出していました。エディが使っていた可能性は、否定できないでしょう。

 6)トーンベンダーのレプリカモデル

マーク1〜2までは、製造数が少なく、マニアの人気が高いため、オリジナルに忠実な高額なレプリカモデルが、ほとんどです。自作系で安いものもあるのですが、回路が同じでもサウンドの再現性が難しいため、オリジナルを所有する有名ビルダーのレプリカ品をマニアが奪い合うと言った状態です。

 マーク3、4については、回路さえ正しければそこそこのサウンドが得られる点、サウンド的にもディストーションに近い点で、ブティック系のビルダーがトーンベンダー系としたモデルが、そこそこ販売されています。オリジナルをアレンジし、サウンドバリエーションが多いもの、ディストーションに近いモデルと色々ありますので、この辺から試してみると良いでしょう。