A Different kind of truth

初期ブラウンサウンドはファズなのか?

Ibanez Super 58 Pickup

Ibanez Super 58

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イバニーズ(当時)のスーパー58が、登場したのは80年代の始め、ちょうどグレコもU-x000、PU-xからDRYへ(製造も日伸音波からフジゲンへ)かわるころでした。

イバニーズのスーパー58とグレコのZ-DRYは、アルニコ3を用いた同じモデルだと言われています。ボビンは、それまでのモデルと同様にスクエアウィンドー無しになります。 こちらは、裏に刻印の無い初期のスーパー58です。出力はかなり低いので、磁力の弱いアルニコ3だと思われます。Z-DRYは所有したことがありませんので、スーパー58と同じかどうかはわかりませんが

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スーパー58は初期モデルのみ低出力、その後は標準的な出力と言う説がありますが、後期のスーパー58は未経験なので真偽は不明です。80年代半ばの無印DRYは、初期スーパー58よりパワーがあるように感じました。ひょっとすると初期スーパー58とZ-DRY、後期スーパー58と無印DRYは同じ仕様なのかもしれません。初期のスーパー58ですが、磁力が低めなこともあり出力は低めでレンジは広めなんですが、直流抵抗値が低くくレゾンナンスが高めのため、枯れた乾いたトーンに感じると思います。初期のスーパー58とZ-DRYは、リアルなPAFレプリカを目指し低出力だったのですが、ダンカン59やディマジオPAFの影響で改良し出力をアップしたのではないかと思われます。

◇Greco DRY BB

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黒のカバードDRYは、DRY BB(ブラックバード)ってモデル名のようです。磁石は、恐らくアルニコ5でそこそこパワーはあります。雑誌のデータでは、57クラシック同程度の磁力でした。直流抵抗値は低めなので高域が強くシングルコイルっぽい感じがあると思います。当方所有の物の中身は、無印DRYのスクエアウィンドー付きアジャスタブル・ポールピース仕様でしたが、ヘキサポールピース仕様の物もあるようです。ちなみに黒のカバーは、金属製です。

◇Greco DRY ZB

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80年代半ばのメタルブーム時には、DRYにもヘクサポールピースのタイプが登場します。ゼブラのタイプは、DRY-ZBと言うモデル名のようです。ヘクサDRYは、無印DRYより磁石の厚さが厚くなっているので、よりパワーアップしています。また、ヘクサポールピースは局所的に磁束密度が高くなるのかよりエッジの効いた尖ったトーンに感じます。

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裏側は、配線用の孔が二つになり、ブリッジ用とネック用で配線の位置が異なります。ワックスがかなり多めです。Screaminは、DRYのセラミック版ですが、磁石の厚みは薄いため磁力はアルニコ5とそれほど変わらないと思います。ただ、アルニコ5とセラミックでは等方性と異方性の違いがあるので、セラミックの方がレンジが広めなので、DRYよりややレンジ広めだがパンチが弱いように思います。セラミックマグネットはポリッシュタイプ、アルニコはラフキャストっぽくて色が黒いので区別がつくかと思います。

◇Greco PU-04

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良い機会なので、その他モデルについても紹介しましょう。日進音波の終わり頃には、U-x000に代わりPU-xが登場します。こちらは、PU-04と言うモデルでダブルポールピースの4芯仕様です。U-x000シリーズのややパワーアップ版とといった感じで、個人的にはU-x000の方が好みでした。

◇Greco SX-1

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更にヘクサポールピースで細径のワイヤーを使ったSX-1と言うモデルもあります。スーパーディストーションと似た感じですが、マグネットはアルニコ5になります。厚みは標準的なのでそれほどハイパワーではありません。その後、セラミックマグネット版のIbanezのV2と言うモデルも登場します。 SX-1は、PU-xの改良版といった感じで中低域も強化されたバランスの良いタイプだと思います。