A Different kind of truth

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Marshall Amp

マーシャルアンプの歪みは、そんなに素晴らしいのだろうか、60〜70年代、マスターヴォリューム無しの時代の真空管アンプの真相に迫ってみましょう。

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なんと言ってもブルースブレーカーズ時代のエリッククラプトンが、その始まりでしょうか。P.A.F.ハムバッカーの付いたレスポールにコンボアンプ。オールドマーシャル神話、そしてP.A.F.神話の誕生。しかし、この時エリックは、ダラスレンジマスターというトレブルブースターを併用していたと言われれています。つまり、真空管アンプの歪みだけではなく、ゲルマニウムトランジスタの歪みをちょっと加えていたのが、このトーンの秘密だったのでしょう。

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そもそも真空管アンプの歪みの特徴は、他のデバイスに比べて歪み易いことにあります。つまり、弱く弾くと歪まず、強く弾くと歪む、ピックングに対するレスポンスの良さ。例えば、アンプ直結のフリーのポールコソフのような、現代ではクリーンと呼べるような領域。それこそが、真空管アンプの最も得意とする領域で、歪みの質はソフトでマイルドですので、あまりハイゲインには向かないのでは無いでしょか。

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60年代からのファズを併用した激しい歪みは、70年代になるともう少しマイルドな歪みが求められるようになります。例えば、ジェフベックは、トーンベンダーをマイルドに改良したカラーサウンドのパワーブスーター(オーバードライバー)を使い、真空管アンプともファズとも違う、立体的で艶のあるギターサウンドを得るのに成功しました。ところが、80年代に入るととボスやラットといったICを使った歪みペダルを使ったため、ジェフのサウンドも艶の無い平坦なトーンになってしまうのでした。

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パワーブスーターとマーシャルアンプの組み合わせは独特な艶のあるサウンドでアランホールスワースも一時、使用していたと言われています。アランも唯一売って後悔した機材は、パワーブスーターだとコメントしていました。

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ハードロック系では、ジミヘンドリックスに始まり、リッチーブラックモア、そしてウリロートが、ストラトにファズフェイスやシャーラー製ファズで極上の艶のあるディストーションサウンドを奏でていました。80年代に入り、マスターヴォリューム付きのアンプやボス等のオーバードライブを併用したアンプのトーンが、つまらなく感じるのは、私だけなのでしょうか。